不登校・摂食障害など多くの情緒的な障害では、親子関係、とくに母親(または母親代理者)との関係が問題にされる。
乳幼児期に母親に自分の欲求や感情状態が理解され、受け入れられた体験が乏しいことが、その最も大きな問題であると想像される場合が多い。(「母」は偉大なり)
そこで、親には「子どもは厳しくしつけなければいけない」とか「こんな大きくなって甘えさせてはいけない」といった固定観念を捨て、子どもが退行し幼児的になっても、それを治療の一過程として理解できるようになってもらわないと困る。
子どもは、ほとんど精神分析や発達理論が示す道筋に近いかたちで退行し回復する。
いずれにしても、その時の子どもの気持ちを、母親が察することができるようになることが大切で、また母親がそうなるためには、カウンセラーが母親の気持ちを察することができなければ何にもならないのだ。