9月3日(土)晴れ
われわれは根源的に他者と結ばれた存在であり、他者を介してはじめて自分として存在しはじめたのである。
つまり、共にあることによって、人間関係は構成される。
すなわち、人間であることは「世界内存在」であるのだ。
なぜなら、個人が体験する一つ一つの状況は、世界全体を背景として体験されるからである。
また、世界は、それら一つ一つの状況の中に、一貫した姿(世界的な秩序)をはらんでいる。
生体が高等になるにつれ、生体は自然環境に支配される関係から解放され、より可動的・多義的・時間的(現在のみならず、もはやない過去と、まだこない未来に関わった)あり方を生きるようになる。
それとともに、世界もまた、動物のように食べるもの、食べられないものとからなる単純価値な世界ではなく、多くの価値と意味をもった世界へと性格を変えてくる。
師の受け売りだが、私は仏教の「相依相関」の考え方を好んで使う。
この世に存在するものは、互いに相関しあっていて、相関なしで存在するものはない。人間は、互いにバラバラに自と他を区別するが、区別があるということの裏返しは、互いに関係があるということである。
この宇宙には何一つとして同じものはなく、同じ人間はいないのである。人間にはすべて、長所・短所があり、すべてが性格を異にしているが、実はこのことが、互いに引き合う力となりうるのである。
そして、共に生かし合うことができるのは、人間だけなのである。
9月は9~16日で新潟滞在です
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