うつ状態と躁(そう)状態が出現する病気である。
躁状態だけの人でも、いずれうつ状態が出てくることが多いので、双極性障害とほぼ同じと考えてかまわない。
双極性障害の出現率は、100人に1人くらいで、誰でもなりうる「うつ病」とはかなり異なる。
いったん治っても、放っておくとほとんどの人が数年以内に再発するので、生涯にわたる予防療法が必要である。
その主たる病因は遺伝的な体質により、セロトニンなどの神経伝達物質に対する過敏性があり、これらの神経伝達が不安定になることだと考えられている。
ただし、遺伝性の病気とは異なり、こうした体質を持っていても病気になるとは限らない。
また、ストレスは発症のきっかけにはなるが、直接の原因ではない。
最近みたクライアントでは…
20代後半♀、仕事も特に問題なくこなしていたが、2年前に配置転換があり、この頃より仕事に積極的になれず、趣味なども楽しめなくなった。
何とか出勤していたものの、3カ月ほどして不眠症になり、早朝4時頃に起きて誰もいない会社に出勤したり、高価なブランド品などを買いあさったり、深夜や早朝に友人に電話しまくったり…、と奇行が目立ちはじめ、心配した母親が本人を連れて来る。
初対面にもかかわらず“しゃべりまくりんぐ”で口をはさむのが困難であった(汗)
月2回のカウンセリングで、躁状態は落ち着いたが、すぐにうつ状態となったり、また躁状態となったりを繰り返した。
催眠療法が効果的だったのと、家族や友人の理解も手伝って1年半くらいで普通になってきた。
2年後には再就職が可能となり、その後は毎月1回のカウンセリングで様子をみている。
小さな事はあるが、午年もかなり順調である。
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